【無料/印刷】旅人算・無限ドリル(応用編:時間差・往復・周回)

【無料/印刷】旅人算・無限ドリル(応用編:時間差・往復・周回) 中学受験・高学年

【無料/印刷】旅人算・無限ドリル(応用・難関校対策)

中学受験の難所「旅人算」の応用問題プリントです。
「時間差スタート」「折り返し(往復)」「池の周り(周回)」などの実戦的なパターンが出題されます。
※難関校(偏差値60〜)を目指す方向けのドリルです。
基礎に不安がある場合は「基礎編」から始めてください。

旅人算の応用は、基本の「出会い・追いつき」に、「時間差」「折り返し」「周回コース」という3つの新しい状況が組み合わさったパターンです。 どれも一見複雑に見えますが、基本と同じく「2人の間の距離が、1分間にどれだけ縮まる(または開く)か」を整理すれば、必ず解けます。このページでは、3パターンそれぞれの考え方を、具体例とともに解説します。

応用①:時間差スタート(あとから追いかける)

片方が先に出発し、あとからもう一方が追いかける設定です。基本の「追いつき」との違いは、追いかける人が出発する時点で、すでに相手が先に進んでしまっていることです。

【例題】弟が分速60mで家を出発しました。その5分後に、兄が分速90mで弟を追いかけました。兄は出発してから何分後に弟に追いつきますか。
弟:先発5分で300m進む 兄:分速90mで追いかける(10分で追いつく) スタート地点 追いつく地点
  1. 兄が出発する時点での、2人の間の距離(先行距離)を求めます。
    弟は5分間、分速60mで歩いているので、60×5=300m先に進んでいます。
  2. 1分間に、この差がどれだけ縮まるかを求めます。
    兄が90m、弟が60m進むので、差は毎分90-60=30mずつ縮まります。
  3. 先行距離を、縮まる速さで割ります。
    300÷30=10分後

「先に進んだ分の距離」を求めてから、あとは基本の「追いつき」と同じ計算をするだけです。時間差があっても、慌てず2段階に分けて考えましょう。

応用②:折り返し(往復での出会い)

速い方がゴールに着いてすぐ折り返し、戻ってくる途中でもう一方とすれ違うパターンです。一見複雑ですが、実は「2人が進んだ距離の合計は、必ず往復の距離(片道の2倍)になる」という美しい性質があります。

【例題】A地点からB地点まで350mあります。兄は分速100m、弟は分速40mで、同時にA地点を出発してB地点へ向かいました。兄はB地点に着くとすぐに折り返し、A地点へ向かったところ、途中で弟とすれ違いました。すれ違ったのは出発してから何分後ですか。
A B 弟:分速40m(Bに向けて進み続ける) 兄:分速100m(Bで折り返してすれ違う) すれ違い地点
  1. すれ違うまでに、2人が進んだ距離の合計を考えます。
    弟はA→すれ違い地点まで進み、兄はA→B→すれ違い地点まで進みます。この2つを合計すると、ちょうど「A→B→A」の往復分、つまり350×2=700mになります。
  2. 2人合わせた速さで、この距離を割ります。
    2人が1分間に進む距離の合計は、100+40=140m。
  3. 往復距離を、2人合わせた速さで割ります。
    700÷140=5分後

「2人の進んだ距離の合計=往復距離」という関係は、すれ違う場所がどこであっても必ず成り立ちます。この性質を知っているだけで、複雑に見える折り返し問題が、基本の出会い算と同じ形の式で解けるようになります。

応用③:周回コース(池の周り・追い越し)

池の周りのような周回コースを、同じ場所から同じ方向に同時にスタートするパターンです。「速い方が遅い方を1周分追い抜く」ことを「追い越す」と表現します。

【例題】1周600mの池の周りを、兄は分速100m、弟は分速70mで同時に同じ方向へ走り出しました。兄が弟を初めて追い越すのは何分後ですか。
スタート地点 兄(分速100m) 弟(分速70m) 1周600m
  1. 1分間に、2人の差がどれだけ開くか考えます。
    同じ方向に走っているので、速さの差の分だけ兄が弟を引き離します。100-70=30mずつ差が開きます。
  2. 「追い越す」とは、1周分だけ差がつくことです。
    兄が弟をちょうど1周分(600m)引き離した瞬間が、追い越すタイミングです。
  3. 1周分の差がつくまでの時間を求めます。
    600÷30=20分後。これが答えです。

直線上の「追いつき」との違いは、追いつくために必要な差が「一定の距離」ではなく「コース1周分」になる、という点だけです。考え方自体は基本の追いつき算と同じです。

よくある間違い

① 時間差スタートで、先行距離の計算を忘れる
あとから出発する人の速さと、先に出発した人の速さの差だけで計算しようとして、「すでに進んでいた距離」を足し忘れるミスが見られます。まず先行距離を求める、という最初のステップを省略しないようにしましょう。
② 折り返し問題で、片道の距離をそのまま使ってしまう
「2人の進んだ距離の合計=往復距離(片道の2倍)」であることを忘れ、片道の距離のまま計算してしまうケースです。折り返しが出てきたら、必ず「2倍」を意識しましょう。
③ 周回コースで、速さを足してしまう
同じ方向に進んでいるにもかかわらず、出会い算のクセで速さを足し算してしまう間違いです。同じ方向なら「差」、向かい合う方向なら「和」、という基本ルールを再確認しましょう。

何年生で習う?レベル別の目安

以下はあくまで一般的な目安です。塾や教材によって、習う時期や呼び方には幅があります。

レベル目安学年出題傾向
時間差スタート5年生〜基本の追いつき算に「先行距離」を足す、最初の応用パターン。
折り返し(往復)5〜6年生〜「進んだ距離の合計=往復距離」という性質に気づけるかがカギ。
周回コース6年生・難関校対策直線と円形の違いを整理する力が問われる、入試頻出パターン。

保護者の方へ:家庭での教え方のコツ

応用問題は文章が長くなるため、お子様が混乱しやすいポイントです。「まず線分図やコース図を描いてから、式を立てる」という順番を徹底させてあげてください。

  • 状況を声に出して整理させる:「誰が」「いつ」「どこから」出発したかを、お子様自身の言葉で説明させると、頭の中の整理が進みます。
  • 基本に戻って確認する:応用問題で行き詰まったときは、まず基本の「出会い」「追いつき」の考え方(速さを足すか引くか)に立ち返らせてください。応用は、基本の組み合わせでしかありません。

よくある質問(FAQ)

Q. 基本の旅人算がまだ不安なのですが、応用から始めても大丈夫ですか?
A. おすすめしません。応用パターンはすべて、基本の「出会い(速さの和)」「追いつき(速さの差)」の考え方の組み合わせです。まずは基礎編のドリルで、この2つを迷わず使い分けられるようにしてから取り組むと、理解がスムーズです。
Q. 「折り返し」の公式(進んだ距離の合計=往復距離)は、どんな場合でも使えますか?
A. 2人が同時にスタートし、速い方が折り返して戻る途中で出会う、という設定であれば、すれ違う場所に関わらず成り立ちます。ただし、3回目以降のすれ違いなど特殊な条件がつく場合は、別途図で確認することをおすすめします。
Q. 周回コースで「初めて追い越す」ではなく「2回目に追い越す」と聞かれたら?
A. その場合は、1周分ではなく2周分の差が必要になります。「速さの差」で割る距離を、周の長さの2倍にして計算してください。

まとめ:応用は基本の組み合わせ

旅人算の応用パターンは、一見複雑に見えても、すべて基本の「出会い(速さの和)」「追いつき(速さの差)」の考え方をベースにしています。「先行距離を足す」「往復distanceを意識する」「周の長さで考える」という、それぞれのパターンに固有の一手間を覚えれば、着実に得点源にできます。

中学受験算数の特殊算を単元別にまとめたページも用意しています。「中学受験算数 特殊算まとめ」はこちらから、つるかめ算・植木算・数列など他の単元もあわせてチェックできます。

旅人算(応用)ドリルの活用方法

このドリルでは、「状況の可視化(図式化)」の練習として、問題ごとに簡易的なコース図が自動表示されます。文章だけではイメージしづらい「2人の位置関係」を、視覚的に確認しながら練習できます。

【このドリルの活用方法】

  • 図を描く練習に:まずは問題文を読み、自分なりに状況図を描いてみましょう。情報を整理する力が養われます。
  • 答え合わせと確認:Web上の「答えを見る」ボタンを押すと計算結果が出ます。状況も簡易的な図解で表示してあるので、自分のイメージと合っているか確認をしてみてください。

何度でも異なる数値で練習できるため、苦手なパターンの克服や、毎日の基礎トレーニングとしてご活用ください。

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